「―――――！」


　アクスヘイムの街の中、私は呆然と立ち尽くした。

　行きかう人々から見えた絶望のエンディングに。

　バタンッ

「はぁ…っ、はぁ…っ」

　『エンディング』が見えた私は、逃げるように拠点の宿へと駆け出し、割り当てられた自室へと飛び込んだ。
　そこへたどり着くまでにすれ違った人すべてに見えた同じ『エンディング』。
　強大なマスカレイドがこの都市国家を滅ぼし、多くの人が命を落とす未来。

「あんなの……変えれるわけない」

　対抗するにはあまりにも強大すぎる脅威。
　この都市国家の全てが闇に飲まれていく。
　この街の全ての人が。

「こわいよ…」

　ほろ、と涙が零れた。足が震え、その場にへたり込む。

「……こわい…いやだ……死にたくない…」

　みんなみんな死んでしまう。
　宿の女将さんも、宿屋のみんなも、お菓子やさんに集まるみんなも、ゆうやけを愛する友も、小柄な騎士の少女が纏める旅団のみんなも
　愛する人も。
　みんな、みんな。

「死んで、ほしくない…！」

　ぼろぼろと涙を零し、私はそのまましばらく、みっともなく泣き崩れていた。














戦争の『エンディング』を初めて見た時、この子だったら怯えて引きこもるだろうなぁと思って即興ＳＳ。
まぁすぐに「アクスヘイム中のエンドブレイカーが総攻撃をしかける」ことに気付いてどうにか立ち直ったりしますけどね。
リアイベ楽しみです。（´▽｀*）