こちらは、TW3エンドブレイカー!のPC、ソーファのキャラブログです。キャラブログに嫌悪感を抱く方、または意味がわからない方は回れ右推奨。
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人通りの多い商店街。
そこを歩く娘が、その中にあるとある質屋へと入っていった。
「あ、ああああの、すみません!」
「はい?…あぁ、お客さんかい」
上ずった声で話しかけられ、店主の老人は顔を上げる。
目の前には長身の年若い娘。緊張でもしているのか、強張った顔は真っ赤になっている。
彼女は布に来るんだ何かを大事そうに抱えていた。
「は、はい!えっと、こ、これを…」
娘は大事に抱えていたものを広げて老人に差し出した。
「なんだ?…あぁ、銀食器か。
…ふむ、これはまた上等そうな。どれ、ちょっと…」
老人はそれを受け取…
「……娘さん、手を離してはくれないかい?これでは鑑定できん」
「…うぇっ!?あ、ご、ごめんなさい!!」
慌てて返事を返すも、娘は食器を持つ手を緩めない。はぁ、と老人は溜息をついた。
「…娘さん。売る気がないなら帰ってもらえないかい?ひやかしならよそでやってくれ」
「あっ!い、いえ、ひやかしとかじゃなくて、うっ、売りに来ましたごめんなさい!!」
慌てて捲くし立てる娘。老人の冷ややかな視線に、彼女はゆっくりと手の力を抜いて食器を老人に渡す。
老人はようやく受け取った食器をまじまじと眺めながら娘に話しかける。
「使った形跡は…あまりないねえ。そんなに大事にしていたものなのかい?」
「あ…い、いえ…。大事なもの、と言うか…その」
娘は行き場のない手を前で組み、視線をさまよわせながらしどろもどろに口を開く。
「…私が、困っていると聞いて…知り合いの方がこれを売ればいいと譲ってくれて。それで…」
「それを売りに来た、と。…その割には随分戸惑っていたみたいだが。…借りのひとつも作りたくないような嫌な相手だったのかねえ」
「ち、違います!!」
老人の言葉を、娘は全力で否定した。その声にさすがに驚いた老人は娘の方を見た。
娘は頭に血が上ったかのように真っ赤になっていて、老人の視線がこちらに向いたと気付くと視線を銀食器に向けた。
「…借りを作りたくない、というか…迷惑をかけたくない…ような、そんな感じで…」
「これをもらった時点でもうかけてるだろうに。こういうものは素直に受け取った方が気持ちに応えることになるんだよ」
「わ、わかっては…いるのですが…。……な、なんというか…もったいない、みたいな気持ちになって…」
「……」
老人は頬杖をつき、ふぅと溜息をついた。
「…あれか、それはお前さんのいい人なのかい?」
「!! ち、違います!!!」
先ほどのものよりも力の入った否定に、老人は苦笑を浮かべる。娘は耳まで真っ赤になっている。
「そ…、そういう関係では決してなくて!あ、でも嫌いとかそういうわけでもなく好意は抱いてまして!あっ、こ、好意って別にそういう意味では」
「はいはいはいはい。余計なことを聞いたわしが悪かったからもうしゃべらんでいい。気が散るから静かにしててくれんか」
「…す、すみません…」
しゅん、としょげる娘を横目に、老人は再び銀食器に視線を向ける。
窓から差し込む光が、銀食器を照らし輝かせていた。
「はい?…あぁ、お客さんかい」
上ずった声で話しかけられ、店主の老人は顔を上げる。
目の前には長身の年若い娘。緊張でもしているのか、強張った顔は真っ赤になっている。
彼女は布に来るんだ何かを大事そうに抱えていた。
「は、はい!えっと、こ、これを…」
娘は大事に抱えていたものを広げて老人に差し出した。
「なんだ?…あぁ、銀食器か。
…ふむ、これはまた上等そうな。どれ、ちょっと…」
老人はそれを受け取…
「……娘さん、手を離してはくれないかい?これでは鑑定できん」
「…うぇっ!?あ、ご、ごめんなさい!!」
慌てて返事を返すも、娘は食器を持つ手を緩めない。はぁ、と老人は溜息をついた。
「…娘さん。売る気がないなら帰ってもらえないかい?ひやかしならよそでやってくれ」
「あっ!い、いえ、ひやかしとかじゃなくて、うっ、売りに来ましたごめんなさい!!」
慌てて捲くし立てる娘。老人の冷ややかな視線に、彼女はゆっくりと手の力を抜いて食器を老人に渡す。
老人はようやく受け取った食器をまじまじと眺めながら娘に話しかける。
「使った形跡は…あまりないねえ。そんなに大事にしていたものなのかい?」
「あ…い、いえ…。大事なもの、と言うか…その」
娘は行き場のない手を前で組み、視線をさまよわせながらしどろもどろに口を開く。
「…私が、困っていると聞いて…知り合いの方がこれを売ればいいと譲ってくれて。それで…」
「それを売りに来た、と。…その割には随分戸惑っていたみたいだが。…借りのひとつも作りたくないような嫌な相手だったのかねえ」
「ち、違います!!」
老人の言葉を、娘は全力で否定した。その声にさすがに驚いた老人は娘の方を見た。
娘は頭に血が上ったかのように真っ赤になっていて、老人の視線がこちらに向いたと気付くと視線を銀食器に向けた。
「…借りを作りたくない、というか…迷惑をかけたくない…ような、そんな感じで…」
「これをもらった時点でもうかけてるだろうに。こういうものは素直に受け取った方が気持ちに応えることになるんだよ」
「わ、わかっては…いるのですが…。……な、なんというか…もったいない、みたいな気持ちになって…」
「……」
老人は頬杖をつき、ふぅと溜息をついた。
「…あれか、それはお前さんのいい人なのかい?」
「!! ち、違います!!!」
先ほどのものよりも力の入った否定に、老人は苦笑を浮かべる。娘は耳まで真っ赤になっている。
「そ…、そういう関係では決してなくて!あ、でも嫌いとかそういうわけでもなく好意は抱いてまして!あっ、こ、好意って別にそういう意味では」
「はいはいはいはい。余計なことを聞いたわしが悪かったからもうしゃべらんでいい。気が散るから静かにしててくれんか」
「…す、すみません…」
しゅん、としょげる娘を横目に、老人は再び銀食器に視線を向ける。
窓から差し込む光が、銀食器を照らし輝かせていた。
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プロフィール
HN:
ソーファ・ウィルフ
年齢:
33
性別:
女性
誕生日:
1991/03/06
職業:
スカイランナー
自己紹介:
「スカイランナーのソーファです。身内からはソフィと呼ばれてました。どうか、よろしくお願いします」●見た目は落ち着いたお姉さんだが中身はヘタレ。羽を模した白いマントが特徴的●真面目な性格だが自分には甘い…と、本人は思っているが自分を厳しく律しすぎる余り越えられない壁を作っているだけ●礼儀正しく接しようと心掛けてるが軽く人見知りで、エンドブレイカーとして致命的だが人の目を見るのが苦手●外見全体よりうなじ等の部位が綺麗
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